day87. ナポー村 Napho Village

首都ビエンチャンからバスを乗り継いで2時間のビエンチャン県の県都から、舗装された道路を車で3時間。そこからさらに未舗装のでこぼこ道を2時間ほど走ったところにあるメット郡ナポー村へ。

今回訪れたのは、ビエンチャン県の産業商業局に勤める友人とその同僚とともにシン(ラオスのスカート)の生産者を尋ねるというもの。
まだ村自体に日本人や外国人のサポートなどは入っておらず(そりゃあそうですね、なにしろ遠すぎる!)、どんなものが生産されていてどのように運営されているかというリサーチのための訪問。

細い細い絹糸で織られるシンの本体部分を織る生産者、金糸や銀糸(こちらは中国からの輸入のものが多いそう)を使った華やかなティンシンと呼ばれるシンの裾部分を織る生産者、そして養蚕を行う生産者から糸を仕入れる糸屋さんは、各生産者が織ったシンをとりまとめて販売するお店も兼ねており、昔の日本にも各地域にあった呉服屋さんのようなイメージかなと思う。
この村で織られる織物は本当に繊細で、一見機械織りにしか見えず、糸がすごく細いので、他のシンに比べるとかかる手間もすごい。

この村では、糸も養蚕から染色まですべてが村内で行われているそうだが、残念ながら桑の畑や染織の現場は見ることができなかった。次回もしまた行く機会があるならば次は是非見てみたい。

そしてこの村のシンは、まとめて首都のビエンチャンの市場に売りに行く。絹製ということもあって単価が高いから村全体の収入としてはそれなりにあるのではないかなと感じた。そして糸屋兼シン屋、またそれをビエンチャンに運ぶ行商人がその多くを得ているのかなと想像する。
けれど、たとえ生産者個人個人の収入があまり多くなかったとしても、村全体で助け合って暮らしているから生活に困ることはあまりないのかもしれないな、とも。もう少し長く滞在して、村の方たちの普段の生活や村の経済がどう動いているのか覗いてみたい気持ちもある。
そこに暮らす人たちは普段から村で織られた美しい絹のシンを履き、自然がたくさんあって、畑で野菜や米が豊富に取れ、私には日本や外国の支援が必要とはあまり思えず、むしろそんな生活が羨ましいと思ってしまった。

もしこれから中国の企業によって建設中の電車が通って村にどんどん中国製品が流れるようになり、外国人がどんどんやってきて今の産業が崩れ始めた時に、村の人たちの生活はどう変わって行くのだろう。
村が発展してほしい気持ちもありながら、いつまでもこのままの養蚕、染色、美しい織り、この豊かな生活が続いて欲しいと勝手に願ってしまっている。

数年後また訪れたい場所のうちのひとつとして、ここに綴っておく。

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